お父さんお母さん世代と今の時代を比べてみる
「友達」って、いったい何だろう?
今の子どもたちは、生まれたときからスマホやSNSが身近にある時代を生きています。
LINEがある。
Instagramがある。
DMがある。
グループトークがある。
いつでもつながれるのが当たり前です。
でも、お父さんお母さん世代が子どものころは、そうではありませんでした。
携帯電話がない。
スマホもない。
メールもない。
あるのは家の電話くらい。
しかも、電話に出るのは本人とは限りません。お母さんやお父さんが出ることもある。
「〇〇さん、いますか?」と緊張しながら言わなければいけない。
今のように気軽に「ねえねえ」と連絡できる時代ではありませんでした。
だからこそ、卒業すると友達とのつながりは、今よりずっと切れやすかったのです。
卒業したら、会えなくなるのが普通だった時代
今は、卒業して学校が別々になっても、SNSでつながり続けることができます。
写真も見られる。
近況も分かる。
メッセージもすぐ送れる。
完全に離れてしまうことの方が、むしろ少ないかもしれません。
でも、親世代ではそうはいきませんでした。
卒業してしまえば、会う機会が一気になくなる。
相手の学校も生活も分からない。
引っ越したら、もう連絡先も分からない。
偶然どこかで会わない限り、そのまま会わなくなることも珍しくありませんでした。
つまり昔は、「つながり続けること」自体が難しかったのです。
それでも続いた友達は、本当に大切な友達だった
そんな時代でも、卒業してから何年たっても仲が続く友達がいました。
それはなぜか。
簡単に連絡できないからこそ、会おうとする気持ちが必要だったからです。
手紙を書く。
年賀状を送る。
家の電話に勇気を出してかける。
時間を合わせて会いに行く。
そういう一つひとつの行動がないと、関係は続きませんでした。
つまり昔は、
何もしなくてもつながっている友達
ではなく、
離れてもつながろうとした友達
が残っていったのです。
だからこそ、親世代の人が
「卒業しても続いている友達は、本当の友達だよ」
と感じやすいのは、自然なことかもしれません。
今の時代は「つながっている人数」は多くなった
一方で、今の時代の子どもたちはどうでしょうか。
今は、連絡を取ること自体はとても簡単です。
LINEを送れば一瞬。
SNSを開けば相手の近況が見える。
同じグループに入っていれば、卒業しても何となくつながっている感覚があります。
そのため、昔よりも
友達でい続けるハードルは下がった
と言えます。
でもその反面、
本当に仲がいいのか、ただつながっているだけなのかが分かりにくい
という難しさも生まれました。
連絡先は知っている。
投稿には「いいね」を押す。
グループにも入っている。
でも、悩んだときに本音を話せるかというと、そうではない。
そういう関係も今は少なくありません。
「友達が多い」と「信頼できる友達がいる」は違う
ここが、今の時代にとても大事なポイントです。
今は、表面的には友達が多く見えやすい時代です。
連絡先の数も多い。
SNSのつながりも多い。
グループもたくさんある。
でも、それと
本当に信頼できる友達がいること
は、同じではありません。
一緒にいて無理をしなくていい。
調子が悪いときにも話せる。
うまくいったときに本気で喜んでくれる。
離れていても、久しぶりに会えば自然に話せる。
こういう相手は、数ではなく質の問題です。
昔は「続いた友達」が自然と絞られました。
今は逆に、つながりが多すぎるからこそ、
誰が本当に大事な友達なのかを自分で見極める力
が必要になっています。
今の子どもたちは、友達関係がラクなようで実は大変
スマホがあると便利です。
でも、便利だからこその大変さもあります。
既読がつく。
返事の早さが気になる。
グループの空気を読まないといけない。
投稿を見て比べてしまう。
仲が良さそうに見える友達関係に、逆に不安になる。
昔は連絡が取れない不便さがありました。
今は、つながりすぎるしんどさがあります。
だから、今の子どもたちは「友達が多いほど幸せ」という単純な時代ではありません。
むしろ、たくさんつながれるからこそ、
人との距離感をどう取るか
がとても難しい時代を生きています。
では、「友達」とは何なのか
親世代と今の時代を比べると、友達の形は確かに変わりました。
でも、友達の本質はあまり変わっていないように思います。
昔も今も、本当の友達とは、
一緒にいると安心できる人。
無理をしなくていい人。
都合のいいときだけではなく、苦しいときにもそばにいてくれる人。
離れても、時間がたっても、またつながれる人。
連絡手段が変わっても、ここは変わりません。
家の電話しかなかった時代でも、友達はいた。
スマホでいつでもつながれる今でも、本当の友達はそう多くない。
だからこそ、「何人いるか」よりも、「どんな関係か」の方が大切なのです。
子どもたちに伝えたいこと
友達は多くなくてもいい。
無理して広げなくてもいい。
みんなと同じように見えなくてもいい。
大切なのは、
自分をすり減らしてまでつながることではなく、安心していられる相手を大事にすること
です。
そして保護者の方にも知ってほしいのは、今の子どもたちは昔より楽をしているわけではない、ということです。
悩みの形が変わっただけです。
昔は「連絡が取れない」悩みがありました。
今は「つながりすぎる」悩みがあります。
どちらの時代にも、それぞれの難しさがあります。
だからこそ、
「昔はよかった」
「今の子は楽でいい」
で終わらせるのではなく、
今の時代の友達関係のしんどさにも目を向けてあげることが大切なのだと思います。
まとめ
友達とは、「つながっている人」ではなく「大切にし合える人」
お父さんお母さん世代は、携帯電話がなく、卒業すると友達でい続けるのが今よりずっと難しい時代でした。
家の電話しかない。
相手の情報も少ない。
メールもSNSもない。
だからこそ、卒業しても仲が続いた友達は、とても特別だったのだと思います。
一方で今は、簡単につながれる時代です。
でもその分、「つながっていること」と「信頼し合っていること」の違いが見えにくくなりました。
だからこそ今、あらためて考えたいのです。
友達とは何か。
それは、数ではなく関係。
便利さではなく安心感。
表面的なつながりではなく、ちゃんと大切にし合えること。
時代が変わっても、本当の友達の価値は変わりません。
むしろ、つながりが多すぎる今だからこそ、その価値はもっと大きくなっているのかもしれません。